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2011年8月

2011.08.21

ガリ版刷

印刷やデザインに関わるものにとって

なくてはならないものに 文字がある

情報源として 重要な役割をもつ

この文字を 伝える道具として

時代と共に 工夫され 合理化し便利になる

様々な道具が 手法が 登場していく 

子供の頃に見た文字は 

童話 教科書 新聞 まんが プリントなど

大概は 専門の活版印刷というものだった

文字を1字1字ひろって枠の中に納めて印刷する

印刷の終わった文字盤は バラバラにされる

とりわけ 味のあるのは謄写版

学校では おなじみの通称『ガリ版』

先生が放課後 油紙に鉄筆でガリガリと文字を書く

油紙に格子の線があり 1文字づつ整列させて書ける

油紙に 力を入れすぎると インクが滲みすぎる

書き損ねると 修正液で その部分を穴埋めする

謄写版にインクを乗せ 1枚づつ人数分 刷っていく

先生は 黒い腕抜きをして作業する

教室で 刷られた藁半紙を たぐりながら

前の席のみに 人数分置いていく

前から後ろに1枚づつ 手にしたプリント

刷ったばかりのインクが プーンと匂う

色んな人の 温かい手書きプリントが出来上がる

今は あまりお目にかかる事が少ない

あなろぐ印刷 走馬灯

今日の一枚
 


H23821

http://www.e-digigra.com/DG24Web/DG24IND_IN.html

2011.08.20

熊野の筆

なでしこジャパンが 菅首相から国民栄誉賞を授与され

副賞に 化粧用筆の熊野筆が 贈られた

副賞は100万円相当の物品をとのことで 人数で割ると

ひとり 3万円 『きり箱入りの熊野筆7本セット』

世界に誇れる伝統工芸品の中からと 選ばれたらしい

単純計算すると 1本 4,000円は下らない筆 高価な品

頑張ると こういう物がご褒美として 頂く事が出来る…

今は使用していない 面相筆が 引き出しの中にある

仕事が パソコンに移行してからは

筆から マウスに代わり 手にしなくなった

仕事の内容が そんなに変わらないでも

使う道具ががらりと 様変わりしてしまうとは

考えてもみなかった

ポスターカラー 筆 絵皿 ケント紙  

三角定規 ディバイダー コンパス 

烏口 インク ガラス棒 溝引き ロットリング

あなろぐ道具は もっとあり 色々と使っていた

なかでも グラフィックデザインの制作に

欠かせないのは 筆類

レタリングを書くのに 必要不可欠な存在だった

レタリングだけでなく 細かい線を引く時に

面相筆は ガラス棒と溝引きとセットで 誰もが持っていた

よく使うから 抜けたり ちびたり 穂先が紛失したりと

買い替えなければならない

いつも ちょうどタイミングよく 

熊野から訪れる 面相筆業者というより

出稼ぎのおじちゃんがいた

自分の薄給で購入するのに 少し高く感じていた

手に取って見たものの 黄軸 黒軸 何本購入しようかな

悩みながら 綺麗に引けそうな筆を 数本ほど手に入れる

新品は嬉しいが 制作がスムーズにいくように手にならす

あの頃は 熊野の筆がここまで有名になるとは

思ってもみなかった…

それまで需要があったものが 突然となくなり

新しく開拓していかなければならない時

揺るぎのない軸があれば 立ち直せる

日本の職人気質が つくらせる技法

熊野の伝統工芸は 広島の誇りだ

今日の一枚


H23820

http://www.e-digigra.com/DIGI4_IN.html

2011.08.19

赤ヘルカープの勢い

なんだか やってくれそうな気がする

そんな予感をもたらせる

今年のカープは なんか違う

家事をしながら ラジオをBGMのように聞く

試合が始まって すぐ点を与えてしまい あ〜あと

ため息まじりになり その後あまり聞かないように

冷めた気持ちになる またミスか… また空振りか…

あの投手が悪い なぜあそこで投げる 甘い投球

見逃しせんで打つ場面じゃないの 勝負にいかないと   

そこは走るチャンス タイミングが悪いなぁ

ボールが抜けた〜 食らいついて取る気迫が欠けとる

と まあ自分を棚上げして よくもオンパレードで愚痴る

・  

それが 開幕から調子が上がって ファンを喜ばせた

何だか 鯉の滝登りの勢いで のぼる のぼる 

春の生暖かい風が やけに心地良かった

しかし 交流戦に突入し やはりそう甘くはない最下位

去年までの気持ちが漂ってくる カープはここまで ね

頑張って試合しても 頑張って応援しても

所詮カープだものね 他球団とは違うもの

少し突き放して見たものの 後半戦が気になる

負けても どんな負け方をしても 

カープファンはカープファン

他球団に鞍替えすることは ない!

冷たく突き放して みたものの

今日は 誰が投げるん? 今日は決めてくれるかね 

ホームランをかっ飛ばす という豪快さはあまりないが

みんなで繋ぐ みんなで補う 最後まであきらめない

選手が一丸となって試合に向かっているので

試合が どんどん面白くなる

試合ごとに 主役が入れ替わる 

今年は 行くとこまで行く 期待させる予感…

震災や不景気で低迷している 今

何だか カープを応援していると 

元気になれる 光が差す

私も這いつくばっても あきらめない勢いで

さあ また仕事 頑張ろうっと


きょうの一枚


H23819


http://www.e-digigra.com/DG27_28_IN.html

2011.08.18

地紋のデザイン

デザインの制作に 少なからず登場する 

写真やタイトル キャッチコピー 説明文 イラスト

良いバランスが保てない時

そのバランスをとるように 地紋が使われる 

バラバラ感をまとめようとする時

そのバラバラを繋ぐ地紋

やけに ホワイトスペースが広いと

その隙間を埋めるように 地紋が配置される

形式ばった内容にも ポップなものにも

カタログ チラシ パッケージ ポスター カード

地紋が 全体のイメージを創る場合がある

地紋として 初めに使っていたのは

モリサワ 写研という写植見本帳をみて

種類 級数 寸法を指定する方法

地紋模様の一部 正方形を並べて 

行間・改行を開けないベタ打で行なわれる  

写真植字機より 打ち出され 現像された印画紙

それを 版下という印刷用の台紙に貼り

色指定し 製版 印刷されていた

パソコンが 仕事に入り込んでからは

文字分は デザイナーが入力するようになり

写植を依頼することが なくなった

もちろん 地紋もデザイナーが作成して

表現の一部にするが 納期の限られた仕事で

なかなか 思うような地紋は作れない

地紋も多種多様で 表現方法が増え

種類 デザイン バランス 色合い

思うような地紋が 簡単に表現出来ない

レイアウトや アイデアに力を注ぎ

インパクトを与えるデザインに…

地紋は あっても なくてもいい存在?

あればとても 便利な地紋は

制作しなくても 素材集を常備しておき 

うまく利用すればいいのだと思う 

デザイン制作に 明け暮れていた時

あれば良かったのにと 思うものを 今

昔の自分の為に 創っている

今日の一枚


H23818

http://www.e-digigra.com/JIMON.html

2011.08.17

テレビが面白くない

何だか 最近興味が薄れてきたのか しがみついてまで 見ることがない 少し前までは ドラマの続きが見たいからと 曜日を覚えていたり これは見逃がせない番組だ と 早々に家事を終え テレビの前に居座っていた ・ ビデオという 便利なものが出来て リアルに見なくても  番組予約しておけば いつでも見れるようになった でも…予約してまで見る番組もなくなった その時間に見るから 電波のつながっている人たちと 楽しみを共有している何かが あったのか… ・ テレビ内の人たちだけで 盛り上がり楽しみ  こちらに 全く伝わってこない 言葉が聞こえない 言葉から何かしら見えてこない 何語を話しているの 顔は日本人だけど…  異様に言葉を省略して 滑舌が悪い 誰かが話しているときは 黙って聞きなさいと 教えられなかったのか 同時に話始めるから 大事な事でも 何言っているのか分からない ・ あの頃は良かった という言葉を使うと 年寄り扱いの目で 見られるのだろうけど 絶対に テレビは今より数倍 面白かった 内容を吟味して アナウンサーの教育もしっかりされて  作り手が ちゃんと見る人の事を考えていた あなろぐ的な 温もりがあった気がする ・ 変に視聴率を 気にしたり コマーシャルをここぞとばかり流したり バックに 必要のないBGMを流したり 異様に高いうるさい ナレーションの声 出演する俳優・タレントが宣伝の為に 興味のないような番組に出てくるなんて事はなかった ニュースも どのチャンネルも同じ光景ばかり 会社の失態で 3人ぐらい横並びでお辞儀している場面 どこの どの会社の誰かも分からないぐらい多かった ただ国会中継のヤジは 昔と変わっていないのかも… ・ 私もそろそろ テレビとの つきあいを   変えなければ いけない時代になってきた… 娯楽の行く末 人それぞれ 拡散している ・ ・ 今日の一枚 H23817 http://www.e-digigra.com/title_page/dg1_in.html