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2011.08.21

ガリ版刷

印刷やデザインに関わるものにとって

なくてはならないものに 文字がある

情報源として 重要な役割をもつ

この文字を 伝える道具として

時代と共に 工夫され 合理化し便利になる

様々な道具が 手法が 登場していく 

子供の頃に見た文字は 

童話 教科書 新聞 まんが プリントなど

大概は 専門の活版印刷というものだった

文字を1字1字ひろって枠の中に納めて印刷する

印刷の終わった文字盤は バラバラにされる

とりわけ 味のあるのは謄写版

学校では おなじみの通称『ガリ版』

先生が放課後 油紙に鉄筆でガリガリと文字を書く

油紙に格子の線があり 1文字づつ整列させて書ける

油紙に 力を入れすぎると インクが滲みすぎる

書き損ねると 修正液で その部分を穴埋めする

謄写版にインクを乗せ 1枚づつ人数分 刷っていく

先生は 黒い腕抜きをして作業する

教室で 刷られた藁半紙を たぐりながら

前の席のみに 人数分置いていく

前から後ろに1枚づつ 手にしたプリント

刷ったばかりのインクが プーンと匂う

色んな人の 温かい手書きプリントが出来上がる

今は あまりお目にかかる事が少ない

あなろぐ印刷 走馬灯

今日の一枚
 


H23821

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