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2011年7月

2011.07.31

不動産のチラシ

休日近くになると 新聞の折込に不動産のチラシが 

これでもか というぐらい沢山入っている

最近は 新築マンションのチラシが多く

一戸建ては 中古物件が多い

まあ あまり建てる土地が少なくなってきているのだろう

山も切り崩し 海も埋め立てられ 建物の為に土地が作られている

都市部では 背高のっぽのマンションが 樹立している


新しいマンションの売り込みに かっこいいチラシが

パソコンで作成され 3Dを駆使し宣伝されている

まだ実際に建っていない建物を 

いかにも完成された建物のように 表現され 

その絵図面の周りに 車や人や花木や鳥が配置される

コピー文はとても欲しくなる 誘惑に満ちたうまい言葉

家が欲しい若い世代の人は 新しい生活がここから始まる

生活環境と交通の便は 間取りや広さは 設備は 価格は と

夢をみながら家具や照明やカーテンやインテリアなど

想像力がどんどん湧いてくる 欲しい 幸せになれる気がする 

購入しようかな 頑張ればやっていける…


こういう風に気持ちが動くように チラシのデザインは作る

他所よりもかっこ良く ステータスを感じる物件に仕上げる

CGや上空写真を巧く加工したイメージ写真で さらに物件のイメージを高める

すごくかっこよく見える図の隣には これまたカッコいいコピー文

充分すぎるぐらい踊る言葉の羅列


満員御礼 完売されたマンションが数年経ち 

外観からは 洗濯物が干され 布団が並び 生活臭のただよう物件に…

カッコいいは 心ときめくは 一番初めだけ


昔から何ら変わってはいない 不動産のチラシ

ひとときの夢を見せる仕事をした

ひとときの夢をみられる体験もした


今日の一枚


H23731_2
【DIGIGRA PICTURE6&32より】

http://www.e-digigra.com/DI3D_IN.html

2011.07.30

イクメンという言葉

朝ウォーキングしていると  後ろから 幼子を前後に乗せたお父さんが  颯爽と自転車で 通り過ぎる  きっと幼稚園か保育園に預けに行き 会社に向かうのだろう 休日 スーパーにいくと  子供の手をつなぎ 買い物に来ているお父さんを見かける  料理もするのかもしれない しっかり材料を吟味している 夕方 公園で遊んでいるお父さんと子供が じゃれている風景に出くわす ボールを投げたり 拾ったり 追いっ駆けこして 子の記憶に残る一駒になる場面だ どこも 大好きな子供の為に 労をいとわない感じがする が この間までは 育児は お母さん一人の仕事のような感じだった 実際あまり手伝うお父さんは 希少価値だったと思う 女性が職場に進出して ずいぶんと年月が過ぎているが やっと男性が腰をあげたという事か  女性が強くなって 主張が通るようになってきたのか  どちらにしてもイクメンという言葉 なんだかなぁ 麺類でもあるまいし ひとり歩きしている流行語というところか 言葉でふるいたたせなくても 今の時代 当たり前の生活習慣ではないのか 取り上げるまでもないけど 結婚して子供に恵まれ 親として 子供に育てられるのである  親歴一年生 親歴二年生と お母さんだけが逞しく育てられしまう こういうチャンスは 参加しないともったいない 女性も男性も仕事を持って 愛情を持って子供を二人で養っていく 当たり前の事なのに… 当たり前が出来てないので  メディアから こういう風潮をつくるのかしら 今日の一枚 H23730_2 【DIGIGRA PICTURE EPシリーズより】 http://www.e-digigra.com/EP_Webdata/EPindex.html

2011.07.29

無になれる

陶芸で土にさわっていると 

一瞬だが 気持ちが 無になる時がある 

その時だけ気分がすごく楽になる 


子供の頃 住んでる所は山の上で 

山の土が粘度質だったのか 土だんごをよく作って遊んでた 

手に入る大きさの土を 手の中でコロコロするだけなのだが 

気持ちはしっかりと まるくなーれ まるくなーれ と

呪文をかけて コロコロする

手の力が少しでも偏ると ひびが入り歪な形となる 

何個もつくっていると 要領を覚える 

最初は力で形をつくり 少しづつやさしく転がす

時間をかけてコロコロして 凸凹もなくなり きれいな丸になる 

今日の遊びは 終わりというところで

山すその自分の秘密基地に穴をほり 土だんごを埋めておく 

次の日も また出して少し固くなっただんごを 手の中でコロコロする

だんだんと固くなり 板切れや石のつるつるした面でだんごを磨く 

土だんごが光ってくる すごい宝ものだった 

毎日まいにち 無心でそれを沢山つくっていた 

子供の目で見ても 同じ大きさはひとつとしてない事は わかっていた 

あの頃は 同じ大きさにつくるということに こだわっていなかった

同じでないといけないなどと頭になかった 

ひとつひとつが 大切なだんごだった 

あれから あの土だんごは…

土の中に閉じこめられたままなのか


器をつくっても 未だにひとつとして 同じものはない

今日の一枚

H23729

【DIGIGRA PICTURE 24より】

http://www.e-digigra.com/DG24Web/DG24IND_IN.html

2011.07.28

私の中の陶芸

デザインをしていることから

形や絵を表現している陶芸には

ずーと前より 少なからず興味はあった

良い形だな 色合いがいいなぁ と 

思うものは買っていた

料理に使ったり 花瓶にしたり 飾ったり

もっと気に入っているものは しまっていた

陶器市にいったり 旅行して窯元を訪ねたり

鑑賞しては楽しんでいた


しかし あることから急に陶芸を初めてしまい

もう何年やっているのだろうか

1月に1回教室に通い その時だけ

土をさわり 未だに 悪戦苦闘して

形を楽しんでいる


すると 今まで購入し手に入れて

嬉々としていた頃が おかしくなった

なんというか もう買う気が失せてしまったのだ

陶芸の展示会や立派な窯元のものでも 

そういう商品として並んでいるものをみても

全然手に入れたいと思う気になれない


陶芸をすると 

他人の作るものがその人を表していて 

こちら側に 充分な受け入れ態勢がないと

買えないし自分のものとしたくなくなる

土は素直な生き物で捏ねていると手の中で

捏ねている自分の気持ちを表して形になる

迷いがあると どんどんと土のほうが

勝手になめてかかり違う方向にと形づくる

まだまだ 何年やっても格闘している自分だが

自分のその時の気持ちがあり

出来たのを見るとそれぞれに 顔があり 愛着がある 

いびつな形でも料理を盛ると おいしく見える


あなろぐデザインもこんなものだったよな


今日の一枚

H23728_2
【DIGIGRA PICTURE23より】

http://www.e-digigra.com/DG23Web/DG23IND_IN.html

2011.07.27

デザインの役割としてのコピー機

なんとなく ふと

コピー機を 使っているデザイン事務所って

どのくらいあるのだろうか と思った

まぁ 大抵は 書類の控えの為か

取引先に渡す為の デザインとか


コピー機とひとくくりにしても

今やカラーコピー機ではなく

FAXもプリンターも電話もセットに

なっている複合機だろうから

まだ、活躍してるかもしれない


そのうち 違う形にどんどんと移行してくる

地域の人としか しなかった仕事が

顔も知らない 会社の存在もわからない

ネットを通じて メールでやりとりして

依頼する仕事も成立して 

確認作業はPDFの添付メールでOKする

そんな時代になってしまった


うちの事務所のコピー機は

いまだモノクロのままで 10年以上は同じ所に

堂々と鎮座している が お世話になっていない

人間でいう窓際族というあたりか…


でもアナログ的な仕事の時は

すごく 力を発揮してくれて

いい味を出してくれていた

アナログのデザインに デジタル機なのに

素朴的な 表現を加えてくれて 有り難かった

イラストや文字面を何回か 調節しながら

コピー機に通すと 虫くいのような感じになる


そういう表現は いまではパソコン内で

いとも簡単に それ風にやってのける が…

違うんだなぁ

その違いは今日の一枚で

H23727_2
【DIGIGRA PICTUREシリーズ はんが調イラストより】
http://www.e-digigra.com/Hanga_IN.html