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2011.08.20

熊野の筆

なでしこジャパンが 菅首相から国民栄誉賞を授与され

副賞に 化粧用筆の熊野筆が 贈られた

副賞は100万円相当の物品をとのことで 人数で割ると

ひとり 3万円 『きり箱入りの熊野筆7本セット』

世界に誇れる伝統工芸品の中からと 選ばれたらしい

単純計算すると 1本 4,000円は下らない筆 高価な品

頑張ると こういう物がご褒美として 頂く事が出来る…

今は使用していない 面相筆が 引き出しの中にある

仕事が パソコンに移行してからは

筆から マウスに代わり 手にしなくなった

仕事の内容が そんなに変わらないでも

使う道具ががらりと 様変わりしてしまうとは

考えてもみなかった

ポスターカラー 筆 絵皿 ケント紙  

三角定規 ディバイダー コンパス 

烏口 インク ガラス棒 溝引き ロットリング

あなろぐ道具は もっとあり 色々と使っていた

なかでも グラフィックデザインの制作に

欠かせないのは 筆類

レタリングを書くのに 必要不可欠な存在だった

レタリングだけでなく 細かい線を引く時に

面相筆は ガラス棒と溝引きとセットで 誰もが持っていた

よく使うから 抜けたり ちびたり 穂先が紛失したりと

買い替えなければならない

いつも ちょうどタイミングよく 

熊野から訪れる 面相筆業者というより

出稼ぎのおじちゃんがいた

自分の薄給で購入するのに 少し高く感じていた

手に取って見たものの 黄軸 黒軸 何本購入しようかな

悩みながら 綺麗に引けそうな筆を 数本ほど手に入れる

新品は嬉しいが 制作がスムーズにいくように手にならす

あの頃は 熊野の筆がここまで有名になるとは

思ってもみなかった…

それまで需要があったものが 突然となくなり

新しく開拓していかなければならない時

揺るぎのない軸があれば 立ち直せる

日本の職人気質が つくらせる技法

熊野の伝統工芸は 広島の誇りだ

今日の一枚


H23820

http://www.e-digigra.com/DIGI4_IN.html