陶芸 Feed

2011.10.03

欠けちゃった・・・

私の作った器は 重くてどっしりしてるので

使う時に少し雑に扱っても 充分耐えられる

正反対に相方の器は 作りが丁寧で厚みも薄く

使う時は 気を使わなくてはならないのに

同じ様に扱ってしまうので この結果です

使う用途は同じでも 作る時の姿勢はまるで違う

相方は 息を吹き込むように 

時間も掛けて丁寧に丁寧に創りあげるのを

充分知っているので 使うとなると怖い

飾っていると 『使わないの?』とくる

自分の器は 用途に関係なく使えるが

相方の器は 美味しい料理の時に使用するか

美味しく見せたい時に使おう と心得ている…

今日 食事の片付けをしてて

ふと気が付いた『あらら』

楕円形の先のとがったお皿の角 欠けている

ちょっぴりだから よく見ないと気がつかないが

自己申告しとこう どうせ分かるこことだから

食事をしている時に たま~に見ているのだ

料理を盛りつけて出すと 

この器は 料理に似合っているとか 

このお皿は テーブル上でいい味出しているとか

作ったお皿を前から斜めから じ〜っとながめる

お茶の世界なら 抹茶を頂いた後で

茶碗を 裏 表と眺めて楽しむが

一般家庭で これをやってくれる

自分の手掛けた器なら 自分の手で壊してしまうのは

仕方ないと納得いくが 

人様のつくった器は少しでも欠けると

うっかりだとしても 雑に扱われたと思うだろうし

何故もっと丁寧に扱わないの と言われるのは

目に見えている

『ごめん! お皿が欠けちゃった』

『どのお皿?』

『棚に納めたお皿』

『あっ ああ〜ぁ ああ〜ぁ』

大きな声で嘆きながら 残念そうにお皿を労る

こういう後ろ姿を見ると やっぱり使わないで

飾っておこうかな 

それとも 片付けをしてもらおうか…

『形のあるものは いつかは壊れる』

と 私が言ってどうする

今日の一枚(料理は器が命)

H231003


http://www.e-digigra.com/DIGIG_IN.html

2011.09.13

いびつな器

陶芸をしてみようと思ったきっかけは

どの様にして 器が出来ていくのか単純な思いから

鑑賞だけの世界から 作る側に移動しただけ

これといって考えもせず 陶芸を仕始めた

作り始めてみると 思ったより難しい

テレビでは いとも簡単に初めての人が

挑戦して作っている 『こりゃ簡単だわ…』

テレビ用にセットされているのに 完全に騙されている 

電動ろくろを使ってやると 機械に振り回される

土が均等になっていないのに廻すと

すぐに歪になり 器の形がふわりと偏っていく

土とろくろに もてあそばれて廻されている私

そのうち 電動ろくろで器を形成していても

早く出来るので あっけない 

綺麗には整えられるが 味気けない 

沢山出来上がるが 大量生産したい訳ではない

何だか物足りない その奥に達していないからか… 

手動用ろくろの方ですると 形が綺麗ではない 

沢山つくれないけど 土を手でさわっている時間が長い

時間が長い分 土との対話があり 自分の形が現れる

器の口は形を整えるために ろくろを廻しながら

切り針か切り弓を入れて 切り取っていく

一周まわして 余分な上部分を取る

綺麗な切り口になるけれど 私は受け付けない

自分の中では 切り取らないで整えてはいるが

ウェーブしているゆがんだ口が 完成品

出来上がりの器たちを見ていると

ゆがみ具合が見えてくる まだまだ至って無いなぁ

というところで もっと精進しよう

今日の一枚(精進前の完成品)


H23913


http://www.e-digigra.com/DG11CA_M.html

2011.08.05

食卓に色づけ

夕食に 米茄子の料理をした 安く手に入ったので 一品に加える 輪切りにして 灰汁をぬき   油を薄くひいて 焼く その間に 掛けるタレをつくる もろみ味噌 赤みそ 砂糖 みりん 唐辛子等 混ぜて レンジでチンする 茄子の上に掛け 貝割れで色を添える 本当に手ぬき簡単な一品だこと 他の料理も手早く仕上げた さあ お食事開始をという所で ちょっと待ったの声 相方が 茄子のお皿を変えたいと申し出る 自分の創った器に盛りたいと言うのである 今 盛っているのは 私が創ったお皿 そういえば まだ全然使っていないので しぶしぶと OKを出す 器に盛るといっても 10cmの固まりを 移動させるだけだが  ムムッ 違う  馬子にも衣装とはよく言うもんだが あきらかに 美味しく見える いただきま〜すと 食す 相方の満足そうな顔 やはり 良い器で食べると なんと 美味しいことか… 料亭の茄子田楽になった 一本とられた という感じ たまには まっいいか! 今日の一枚  H2385_4 http://www.e-digigra.com/index2.html

2011.08.02

陶芸でシーサーもどき

陶芸をしていると
 
いつかは シーサーを作ろうとする人が

いるもんだが 目の前にいた 


とても創る気でいる

というものの本当は 

招きネコを飼っていたのだが

商売繁盛の役に立つ前に

棚から落ちて 粉々になってしまった


それでは 新たな招きネコでも 

素焼きで創ろう とするものだが  

招きネコのような シーサーのような 

ネコシーサーとでも言おうか

H23831_3
これは上から


訳がわからん もどきが出来つつある

シーサーは 本来が魔除けの意味で 

それぞれの屋根に置くが

これはどういう意味? 

招くの? 呼ぶの? 悪霊を…

H23832
後ろ姿


もう商売は 繁盛どころを忘れて久しく

底辺で もがいているというのに

まあ底辺までいったら  

幸も不幸も すべて一抱えで 

折り返して上にあがるしかない


目の前の相方は一心不乱に 

丁寧に丁寧に 創作活動されている


そのうち 徐々に愛着がわいてくるのだろう

どこに置くかが問題だ

という事で 出来つつある代物です


Today's Oen Picture

H23833

http://www.e-digigra.com/もよろしく


2011.08.01

石の上にも3年

散歩したり ドライブしたり 旅して 様々な場所で

目にするひとつに 苔の生えている庭を見ることがある

きれいな整っている庭だと さぞや手入れも大変だ

苔むすということがあるけれど 長い年月が経っているのだろう


そこまで長くはないが 陶芸でつくった器に

苔を敷き詰めたり 苔玉にして楽しむ

苔を入れて器になじんだのか 成長してきた 胞子がついている

苔も環境が大事で 日差しを当てたり 日影や室内の窓際とか

色々置いて楽しんでる と言っても 

世話役は私ではないのだけど… 

創った器のみだと ただの情けない器に過ぎないが

これが何かを添えると 瞬く間に自信を持った器の顔になる 

陶芸で見て楽しむ立派なものは 出来ないけれど

何かに役立つ 何かを引き立たせる 脇役の存在でいい

 
それぞれの器がどの素材によって生きてくるのか

考えるのは楽しいし それを見るのは嬉しい


今日の一枚

H2381