いびつな器
陶芸をしてみようと思ったきっかけは
どの様にして 器が出来ていくのか単純な思いから
鑑賞だけの世界から 作る側に移動しただけ
これといって考えもせず 陶芸を仕始めた
作り始めてみると 思ったより難しい
テレビでは いとも簡単に初めての人が
挑戦して作っている 『こりゃ簡単だわ…』
テレビ用にセットされているのに 完全に騙されている
電動ろくろを使ってやると 機械に振り回される
土が均等になっていないのに廻すと
すぐに歪になり 器の形がふわりと偏っていく
土とろくろに もてあそばれて廻されている私
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そのうち 電動ろくろで器を形成していても
早く出来るので あっけない
綺麗には整えられるが 味気けない
沢山出来上がるが 大量生産したい訳ではない
何だか物足りない その奥に達していないからか…
手動用ろくろの方ですると 形が綺麗ではない
沢山つくれないけど 土を手でさわっている時間が長い
時間が長い分 土との対話があり 自分の形が現れる
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器の口は形を整えるために ろくろを廻しながら
切り針か切り弓を入れて 切り取っていく
一周まわして 余分な上部分を取る
綺麗な切り口になるけれど 私は受け付けない
自分の中では 切り取らないで整えてはいるが
ウェーブしているゆがんだ口が 完成品
出来上がりの器たちを見ていると
ゆがみ具合が見えてくる まだまだ至って無いなぁ
というところで もっと精進しよう
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今日の一枚(精進前の完成品)