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2017.11.09

印刷博物館で活版印刷の体験を

私がデザインに関わった頃は町中に

活版印刷を営んでいる会社はあった

年賀状や名刺や一色刷りのチラシなど

事務所の一軒おいて隣に小さな印刷所があり

朝早くからシャッターを開けておじさんが

カッタン カッタンと機械を動かしている音がした

少しお歳を召した夫婦のみでお店を営んでおり

奥さんは印刷以外の雑用をしていたように思う

回覧板を回しに伺うと2階から顔を覗かせていた

年末やお盆はハガキの依頼が多く忙しかっただろう

夕方のシャッターの閉める音で『 今日は終わりだよ 』と

インクの汚れた手で自転車をゆっくり漕いで

家路に帰る後ろ姿を思い出す

少ししてDTPの目まぐるしい普及により

お店を畳まれて活版印刷はもう見ることが無くなった

今になってあの音が懐かしく 耳に残り

活版の印刷に改めて興味が湧いてきた

と いうことで活版印刷を30分程度体験してきた

基本的なことは分かるのだけど何せ実際に触れるのは

初体験だ と言っても感激するほどでなく

素人に『 活版とはなんぞや 』と体験させる為で

簡単な作業のみである

H2911072

活版印刷の手順

1)原稿作成

2)文選

3)植字

4)組み付け

5)紙選び

6)印刷

H2911078

原稿の文に従って棚に並んだ字を選んでいく

向きも間違いのないようにネッキを上側にする

H2911079

活字を並べ印刷の元となる版を作る

スペースなどを調節して平らに固定する

H29110710

印刷機に取り付けて一度試し刷り

ここで間違いがあれば訂正できる

H29110711

印刷機はカードやハガキ用でコンパクトである

上についている丸い部分にインクが付いていて

ハンドルを下げたり上げたりするとローラーが

くるくる回る 紙を選びセットして  いざ印刷へ

今回は5枚ほど刷る  綺麗にインクが乗り印刷できた

H29110712

もっと沢山刷ることができれば活字の持つ擦れや

文字の滲みなど味のあるものになるのだろう 

なんせインクがしっかりついているのだから

活版の味わいが少なかった

そこは 素人用の体験コースということで・

この場所で一般の人や学生が昔の印刷工程に

ちょっぴり顔を覗かせて興味を持ってくれれば

活字離れも少しはストップするかも・・

デジタル画面でニュースや読書をするよりも

魅力があると思うんだけどなぁ

上で使用したコミカルなイラストは

【 あっぷりけ く・ら・ぶ 】

H29110713         Digigra picture EP15 / あっぷりけく・ら・ぶ

意味もなく神出鬼没にワンポイントになります ♪

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