ロットリングは 引き出しで眠る
随分と 引き出しの中を整理してない
仕事がパソコンに 少しづつ移行してから
引き出しを開く 回数が減ってきた
段々と 机の上に置いてある文具で足りてきている
あなろぐ仕事の時は しっかりと自分用の引き出しを
いくつか確保して 七つ用具が並べられていた
必要に応じて 取り出して使う
クロッキー帳と芯ホルダー 削芯器 消しゴム
というときは しっかりとアイデアを練っている時
絵皿 梅皿 丸筆 平筆 ポスターカラー パネル板
ポスターを描いているか 包装紙のデザインの時もあった
レタリングを書いてる時や 細い罫を引いてる時は
ガラス棒 溝引き差し 面相筆 インク 烏口
版下や製図のような 精密な細かい部分は
定規類とロットリングにお任せ
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通称で ロットリングと読んでいたが
ロットリングとはドイツのメーカー名で
筆記具の種類があったと思う
外国製のものが そんなに持てる時代でもなく
必要な製図道具のみ 精巧な外国製のものを手に入れいた
何しろ デザインを始めた時点で 道具を揃えるので
一番お金が掛かる 後は追々揃えることにして…
『0.1mmの線』というブログタイトルに出てくる烏口と闘った後に
均一線を長く引く事の出来る 生産性のある道具にと
この時に ロットリングが登場してくる
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今では 外国製はそこまで高価な印象はないが
あの頃は 高くて当たり前の貨幣価値であり
ロットリングは 1本3,000円していた
線を描く太さが0.1mmとか 0.13mmとかあり
口金の部分を交換できるのだがこれも同じ位高い
使わないでいると インクがすぐ詰まるので
使う時にトントンと 手首を振る
ロットリングをしっかり 振っていると
中からコトコトと音がして 詰まっていないのが分かる
クリーニング用のペン立てに入れておき
インクが詰まらない様に意識して 大事に扱う
机の上には製図板が乗っているので 鉛筆のように転がり易い
うっかり落しでもすると 細いペン先が
簡単にまがってしまう ……である
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休日にも関わらず よく事務所で仕事をしていた
ある日 幼子が背中をむけて静かに一人遊び…
『お利口じゃね 何してるの?』
『お絵描きしてるの』
背後から見ると トレイの中のロットリング
ペン先が折れていた 何本も挑戦した後が 無念…
目の前 真っ暗 汗たら〜り
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今日の一枚(お絵描きはクレヨンでね)