スクラップブックを使って
私がデザイナーを目指した 時代は
グラフィックという言葉も
あまり知らなくて 浸透していなかった
デザインといえば 思い浮かぶのは
建築 インテリア 服飾 宝石などの装飾くらい
私自身もデザインに関わる仕事が出来ればと
安易に考えていたから 足を踏み入れてのちに 勉強した
物珍しく どんな仕事しているのか知らないし
しかも 社会での地位も低かったように思う
ほんの一握りの 有名デザイナーは都会にいたけれど…
給料も低く 諸手当はなく ボーナスもない
年金や健康保険・労災は もちろん自己責任
それでも この仕事に就ける事が嬉しかった
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デザイン事務所に 就職出来たのはいいが
そこに机と製図板と椅子と 取り敢えずのポスターカラーのみ
デザインの資料も本も ほとんど無い どうするの?
デザインの仕事をするといっても 誰も教えてはくれない
所詮 自分の中から出てくるアイデアや資料と
知識・技術がなければ 先に進めない
仕事を受けてから 徐々に力をつけていく
大学に行っても 専門学校に行っても
すぐに戦力として 役には立たないのだ
今はパソコンの知識があれば まずはオペレーターとして
足を踏み入れる一歩に なるかも知れないが…
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自分で買ったり 随分資料集めをした
本屋に行っても それらしい本も見当たらず…
新聞・雑誌・チラシ・パッケージ・包装紙・ラベルから
マッチ箱にコースターまでも 印刷物だけでなく
出向く所 イベント先 旅行先のパンフレットも
直接すぐに必要でないものまで 頂く癖がついた
興味がある振りをして これも勉強なんだと言い聞かせ
スクラップブックに貼っていく どんどん貼る
色の組み合わせの良いページがあれば 一部だけ切り取る
書体の面白い形のものは ロゴタイプの手本にする
様々なイベント会場に行っては 見て感じて体験する
頭の中はいつも デザインを考える事でいっぱい一杯
好きな事を仕事に出来て いいじゃない と言われるが
見えない所で苦労しているのよ
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所詮 デザイナーといっても
生活に密着した 水先案内人なのですが
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今日の一枚(整理するのも大変)