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2017.02.09

松本清張の点と線

学生時代から小説が好きだった

買えるのはもっぱら文庫本であるが

文庫本の方が持ち歩きできる魅力があり

手の中に入り移動にも時間つぶしに重宝する

実際に学生時代や社会人の初め頃は

カバンの中に1冊は入れておき一人静かに楽しんだ

本は財産の一つのように読んでも処分していなかった

最近本から離れていたのに要らないものを整理しようと

行動する端から古い本が沢山目に入り

その中から最近また引っ張りだして読んでいる

何やってるんだか・・

少しの時間でもちょこっと読める文庫本

雑誌や新聞の連載のように  

どこを切っても続きをすぐ読めるのが 

また楽しみが持続する一つである

今回は4時間の時間があったので

じっくり読もうと松本清張の【点と線】を選んだ

Hon2_2

昔に何回か読んだのだろうけど何年も過ぎると

詳しい内容は忘れていた

小説家としてミステリーの草分け的存在の

代表作となるこの本はやはり雑誌の連載として

書いたというのであるが 繰り返し繰り返し

内容の往復をし じっくり読ませる

Hon1_2

(この頃としては珍しく図の説明が入っている) 

時間とアリバイの積み重ねをいろんな観点から

見破る術を考えていく ふとしたところから

何気ない言葉も仕草も 関係ない人の会話から

ヒントを得てじわじわと核に迫っていく

本を読むとドラマや映画で製作されそうな内容だと

読む人によりこの役は誰が当てはまりそうだというのがある

この【点と線】の配役に私は鳥飼刑事に

今は亡き  いかりや長助さんが適役だと思った

三原警部補は佐藤浩一さんを想像して

本の中にイメージを湧かせて読んでいた

派手さはなく地道にコツコツと事件を解決していく

この【点と線】が生まれたのは昭和32年の事で

今から60年前の話であるから時代も

随分 様変わりしている 

連絡する携帯電話もなく移動はもっぱら汽車である

飛行機など飛んでいても乗れる人は限られている

事件内容の鍵の一つにあの時代の汽車時間と連絡船のことを

詳しく説明し 目星の人のアリバイが崩れない と・・

点と線 福岡と札幌 時間がかみ合わない

読みすすめていくうち 私の心の中で

『なんで飛行機に乗らない?』とつっこんでいたが

三原警部補はその後それに気付き事件が解決していく

移動手段は汽車に限られていた昭和32年なのだ

頭の中を古き昭和に戻さないと面白さは半減する

それにしても昔から省庁や役所のしがらみは

無くならないのね まとわりつく体制とか

汚職とか賄賂とかその下で働く人の自殺とか・・

ハッピーエンドならず中枢の悪が捕まらない 

時代は変わっても人間関係の縮図は進化してない

昭和に戻り 時間たっぷりと読んだ一冊 

  『 ¥140の文庫本 』

松本清張の本の装丁は誰がしたのだろう

名前が記していないので分からないが

Hon3

表紙デザインも工夫されていてミステリー風だ

現在ではあまり表現されないデザインであるが

昭和46年発行の文庫本のデザインだ

46年前なのに格好いい

基礎にかえったこのグラフィックの素は

デザインの素材として私も作成した

それがこちら【面白・表現技法素材】

いろんな表現方法があり見応えあります

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