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2013.06.29

赤いスイカ 

スーパーの食品売り場で スイカが出始めた

初物として ずらり六つ切りが並ぶ

まだ丸玉のままは 時期尚早なのだか

確実に夏が すぐそこまでやってきた

赤いスイカを見るたびに 父を思う

*

小学生の頃 夏の田舎暮らし

クーラーもない 団扇と蚊帳の生活

蝉の鳴く音と カエルの声が追い打ちをかける

暑くて 汗で髪がぬれネズミのようで

夏休みの宿題をして 過ごす毎日

期待している訳でもないが

街の中心とか 遊園地とか 

どこかに連れて行ってくれるでもなく

まいにち 毎日 暑い日を過ごす

たまに 田んぼの近くの川で水遊び

ボチャボチャ 唯一冷たいひととき 

父は休みのない仕事で 朝から夕方まで

汗をかきかき 仕事をこなしていたので

子ども心に 最初から行楽など

期待してはいなかった … 

ある夕方 

父が 家から少し離れた崖下の方から 

両手で大きなスイカを抱えて 上がってきた

『わぁ~ すごい!』目がランランしてきた

まな板の上で ぱっくり切られ 

くし形にされたスイカを 『ほ〜れ』

冷や冷やの あまく涼しい味だった

それは 大っきな おいし~い つめた~い

本で見るスイカのイメージ そのままだったが…

成長するに従って 店の赤いスイカを見ると思い出す

多忙な父が 仕事の合間にスイカの丸玉を買ってきて 

他所の井戸で 冷やしてくれたのだった

そんな気持ちなど 知らない子どもは 

万遍の笑顔で スイカをかぶった

『おいしいか』 父が笑う

*

*

今日の一枚(おいしいね)

H250629

上のイラストは
コミュニケーションをアシストしてくれるイラストです

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