古き時代の母の温かさを感じる
この冬は 一段と寒さを感じ
去年以上に温かいものはと
押入の奥の奥から 引っ張りだしたものは
毛糸で編んだ赤ちゃん用の掛けカバー
布団の上に掛けると じわじわと温かく
幼い時にお母さんに おんぶされていたような
幸せな気分になるような 寝心地を与えてくれた
と言っても これは昔 私のお腹に赤ちゃんがいる時分に
モチーフを沢山編んでは繋げて 繋げては編み
せっせと作り込んだものだが 使用したのはその時だけで
随分と長い事 押入の奥で眠っていて取り出す事はなかった
ナフタリンと友達に成って 長い年月そこに在り続け
毛玉も付いていなかったし 見るからに使いこなされていない
このまま終わるかも知れなかった が
ようやく日の目を見る事ができた
そして その1か月後 私の手元から離れて行った
正月 久しぶりの娘が帰ってきて
『これ いいね 欲しい 』というので
もともとの主の元に 戻ったという次第
*
自分で毛糸を編んでいながら
なんとも 温かかった親を思い出してしまい
ものへの思いは なんと懐かしく郷愁を呼ぶことだろう
毛糸で編んでもらった覚えはないものの
何故か 手作り毛糸の暖かさが
そのまま母の背中の温もりのような気がする
娘もこの冬は 少しは心の暖がとれるのでは と…
*
今日の一枚(長年 眠っていた古き良きもの)
最近 編み棒にもさわっていないなぁ
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