気持ちの持ちよう
陶芸をする日が近づいて
出来上がってくる器がある時は
楽しみになり 気持ちが持てる
どんな風に焼けているのかな
いつも作るのを計算してる訳ではなく
形にしても 釉薬にしても 絵を描くにしても
その時の気持ちで 今日はこうしよう
成り行きまかせのところが 半分ある
今日は何を作ろうかと 大体の形は考えて行くが
作り始めると 少しずつ気持ちが変わっていく
今までに同じものを作った試しがない
あの器の釉薬の感じが良かったから
同じようにしたいと思っても
同じに出来ないし いつの間にか作るものが変わる
だから 今回はどんな出来かしらと毎回期待する
ほんの少しの楽しみだけど 気持ちが持てることは良い
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そして あとひとつ 前日の出来事
形を作ったまま永い間 置いていた物体がある
土が乾かないように ずーと室に入れていて
気分に任せて 少しづつ作っていた
もうそろそろ しっかり乾かして
今回 持って行って焼いてもらおうと
少し高い棚から 出している途端
斜めになって フタの部分が転げ落ちた
『あっああぁ〜』
スローモーションのように足元に落ちて
フタに付けていた鳥が砕け散った
形を成さない土にもどってしまった
壊れたものを見ていても 元には戻らない
『あ〜あ』
シュー と一気に熱が冷めてしぼんでしまった
出来上がりまで長いこと時間がかかった分
この時の落胆する気持ち 後悔 情けない
その日一日が しぼんだ気持ちになる
この気持ちの持ちようは どこにも置けない
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気持ちの持ちかた ひとつで変わっていく
『形あるものは いつか壊れる』
考え方を柔軟にして 反省材料にして
『つぎいこう 次!』
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今日の一枚(鉢の出来あがり 使ったほうが映えるかも)