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2011.09.03

パッケージデザイン事件 

パッケージデザインという仕事を 

いろいろ手掛けた

パッケージデザインは 中身が見えないので

消費者に その品の特性を示し 購買意欲をもたせる

第三者的なものの見方をしながら 作業する

主に食料品の仕事が 多かったのだが

容器から考えるものも 容器は用意され

外見のみ デザインする場合もあった

ところで…

あまり用意されなかったのは 中身である 

食料品ということで 腐敗しやすい 

納期まで 預かっていると 臭う

冷蔵庫に保管して デザインを考える時だけ出して

イメージを抽出させて また 冷蔵庫へ

品物が汗をかく 何度も繰り返す

印刷する段階になり 仕事が手から離れると

食料品関係すべて 返還するが

臭うと『それ処分してて』といわれる

だいぶん冷蔵庫に眠って 庫内がにおう

お菓子類の仕事を受ける時 紙切れが貼ってあり

食べないでください というのもあった

誰が 食べるかい とツッコミをいれつつ

口卑しく食べた人がいたからか  賞味期限も問題か 

などと いらぬ考えも してみた

ひとつ ある出来事が思い出される 

醤油の パッケージデザインの仕事をした時…

お歳暮に出すパッケージをと 注文がきた

醤油瓶は お決まりなので あとは衣装のみ

たかが醤油といっても 高級醤油なので 

おしゃれに 粋に 1年の締めくくりとしての

贈って喜ばれる もらって嬉しい お歳暮品…

労力を惜しまず しっかりとデザインした  

満足してもらい 納期も終わった

印刷後の完成されたものは 手元にこない ので

実際に出来たのを見てみたい と思い

デパートに足を運ぶ 陳列棚をさがす

あった あった 遠くから眺めてみる

近くに寄って 他所と比べてみる

いい出来じゃない 他所に劣らぬ出来だこと

これ買って帰ろう 自分で購買意欲を持てるデザイン

しかし…

しっかりよく見ると これはうちでやったダミーの品々

きっと 印刷が間に合わなかったのねと 勝手に解釈

注文して 届くのを待つ

届いた品物は やはり同じダミー品

デパートに連絡して 品物が違う事を説明

自分たちでした仕事を 買うなんて理解出来ない

低姿勢で謝られて 印刷後の商品と交換

ダミーでつくった品が 自分たちでも気がつかない程 

上出来だった

・ 

只 中身の醤油がありませんから

今日の一枚(お醤油ください〜)

H23903


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