ロングセラーのパッケージとロゴ
ロングセラーというものは
長い年月の末の結果であり
狙って意図して 作れるものではない
主役となるほど 中心的な役割もなく
どちらかというと端役か 地味な役で
他の派手なものに比べると 引けをとる
時代の中では 存在感がとても薄い
しかし 長~く身近にあったり
重宝するものであり続ける
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ロングセラーのココナッツサブレが そうだ
お菓子の中でも 昔から変わらぬ美味しさで
私のご贔屓の中で 五本の指に入る
何十年も前から 登場しているにも関わらず
ココナッツ風味も サクサクとした口当たりも
全くと言っていいぐらい いつもなつかし味がする
もちろん 昔は『なつかしい味がする』とは
思ってはいなかったが いつの頃からか
買い求めて 口にする度に
安心も入った『ほっ』が口中にひろがる
仕事の合間に 一日の終わりのひとときに
何か口にしたいときに 手元にあると嬉しい
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そして デザイナーならではの視点で見ると
パッケージの中で サブレが横長に並べられている形も
ロゴマークも ちっとも変わっていないように見える
このパッケージも 最近は 姉妹品の
形態の異なるものや 味の違う品や
数の多数の品も出てきているが
昔から出ているサブレは そのまま持続している
一般にビスケットは 紙箱が多く利用されているが
袋のままであるのは コストもあるのかも知れない
パッケージの表全体に使っている雲龍紙の模様も
デザインされた当初は 流行っていた素材だが
最近は 和風でもないサブレには使わないのではないか…
それが むやみに安さを表に出している感じがある
ココナッツサブレのロゴタイプも
アナログデザイナーの頃に シンプルとインパクトを求めて
書いたようなタイプ そのままである
昔を感じるが それを一新しないのは
愛される素朴な味を 支持してくれる人の多さが
変えなくてもいいよ と代弁しているのだ
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【ロングセラーの 強みでもある】
見かけや飾りじゃない
値段だけでもない
結局 中身で支持された ココナッツサブレ
永遠に不滅です ♬
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