秋深き 隣は祭をする人ぞ
10月も晩秋のおわりに掛かる頃
秋も深まり 山々も色づき初め
店先に並ぶ芋も 美味しい顔を競い合い
どこの秋も どこの秋も様々な風情を醸し出し
秋のさなかに 五穀豊穣のお祭り日和
ということで 町内のお祭り
といっても農家でないので田んぼも畑もない町
子供も少なくなり お年寄りが増えている町
御神輿をかつぐのを 腰痛やらで辞退する人も
それでも ひと通り町中を練り歩き
太鼓をたたいて笛吹いて 唄をうたい
お酒をすすめて お赤飯を配り お祭りも早終わり
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若い頃は 仕事に忙しく
お祭りなんぞ 顔出し程度の行事でしかなかった
しかし今 町内の人々が顔を合わせる事の出来る場で
唯一 あったほうが良いのでは と思いはじめた
人との縁が薄まりつつ 隣は何をする人かも分からないで
不景気で元気のない今でこそ 祭は必要
大きな神輿を担ぎ いくつも幾つも連なり
一日二日と連日連夜 お祭りをしている町
威勢のよい若者の町が なんだか羨ましく
笛や太鼓の音が 知らない郷愁を呼ぶ
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日本の祭は 見るもよし
参加すると もっと満足
今日の一枚(祭ばやしが聞こえるよ)