おかゆの思い出
自分の体の調子が思わしく無いときでも
家事のひと仕事が終わるまで手を休ませない
そして 一段落して休むことで安堵する
そういう人は多く『 女性は強い 』と思われるが
本音は強くない 気持ちも弱い
強くあるようにしなければ 誰も雑用を片付けてくれない
弱い気持ちを押し通してもやるべきことをやらねばならない
洗濯 掃除 食事 育児など他にもいちいちと細かい用事や
見過ごされるようなことまでも女性の仕事と思っている節がある
*
小さい核でいうとそれぞれの家庭の中での存在位置
それに何を勘違いするのか食事ができないとなると
自分たちのものだけ用意してこっちのを作ってくれない
そういう昔もあった・・
若い頃はどちらも仕事してるにも関わらず
家事をしない 手伝わないことにイライラした
だからといって『 手伝って! 』とは
口が裂けても言いたくない 甘えたくない
黙って気がついて欲しいだけなのだ
『 いつもありがとう 』の言葉があれば
『 いいのよ 』と全てご破算になるのに・・
しかし いつの頃からだろう・・か
あまりそういうイライラも無くなり
家事をすることに抵抗を感じなくなった
お先が短くなったから? とは 違う
少しづつお互いを思いやるようになったのか
長いつきあいの中 若い頃とは変わってきた
*
私の体の調子が悪くなり 起き上がれなくなると
自分の食事をした後に何やらガサガサを音がした
お粥を作って運んできてくれた 梅干しも付けて・
食べたお粥は人生初めてつくったのでは・・ないと思うが
お粥にしては芯がありお粥とは程遠い しかし
一生懸命に作ってくれた姿を 思い浮かべてしっかり食べた
そして 元気になった
気持ちがうれしかった
*
料理は作る人 食べる人がいて成り立つが
料理は体を作るための所謂栄養となるもの と
食べる人の気持ちや感謝で成り立つ
家で食べる質素な食事も 外食より心体を作る
作る方も美味しくな~れと呪文を唱え
食べる方も笑顔でごちそうさま!と
★お粥は人の心を鷲掴みにする魔法の食事★