マウスでクリック!
むかし パソコン教室で若い講師が年配の生徒に
『モニターのカーソルに合わせて マウスをクリックして下さい』
『先生 出来ません 動きません…』
年配生徒は 実際にモニター画面のカーソルにマウスをあてて
悪銭苦闘して まじめに戦っていた
という 笑い話があるが
とても初めてのことばかりだと やりかねなかった私
しかし 笑われなかったことはMacintoshの前に
MS-DOSのコンピュータを いち早く導入していたからだ
このコンピュータは主に経理などの計算が主流で
イラストが描けるという芸当は 出来るのだが
線を描くとドットの表示表現であり スムーズでなく苦手のようだった
喫茶店のテーブルがゲーム機になっていて
インベーダゲームをしていたあの画面表示と同じ
だからといって コンピュータに違和感はなかった
ゲームの仕事もあり イラストがドットでの表示は
そういう物だろうと何となく思っていた
それでも なんとかデザインの中でも使えないか
試行錯誤したが 思うような答えは得られずじまい
そうは言っても 高い買い物だから
それなら経理に生かそうと努力はした のだが …
・
コンピュータを導入して しばらくはそのまま頓挫していたが
MS-DOSのパソコンに新たなパソコンが対抗してきた
そのパソコンが Macintoshという名で登場してきたのだ
その前の段階でコンピュータの免疫が出来ていたから
何となくスムーズに受け入れられた
パソコンに指令を出すのは キーボードボタンでなく 基本はマウス
マウスというネーミングは いかにもジョークの好きなアメリカらしい
日本ならどんなネーミングだっただろうか
マウスをクリックしながら作業が進んでいくのは
とても画期的で どんどんと扉をあけていくワクワク感に似ている
社会人として 落ち着いて仕事が出来ているのに
今更ながら新しい事に挑戦し 勉強して試して行くのは
自分で何か開拓していく気分だった…
イラスト表現がスムーズで綺麗に描けるソフトもあり
以前のように手放すこともなく 常に尻尾のついたマウスを捕まえていた
あの頃のリフレッシュした自分に戻って もう一度クリック!
・
・
今日の一枚(クリックひとつで検索も)